【お読みになる前の注意】
先にお断りしておきますが、この「レイニーブルース編」はつまらないです。
長いだけで何も起こらない、3日間にわたる雨の中の移動の話です。
ご了承ください。
実は今年の夏休み、一つだけ決めていた事が有りました。
それはズバリ「アホみたいに走る!」です。
今年前半は自転車もバイクも走る時間が充分取れず、
少しフラストレーションが溜まっていました。
どうせ休むなら少し長めに休みを取って、今年はもう走らなくていいやと思えるほど
「アホみたいに」走ろうと決めていたのです。
で、そんなアホをベースに思い付いたのが、岩手から友人のいる京都&三重に向かうという、
大抵の人に「えっ!?」っと驚かれるコースな訳です。
盆の最終日15日、送り火も待たずに夕方実家を出発です。
この日は安比高原の秘密基地までの約100kmコース。
少しでも京都までの距離を縮めておこうという計画ですが、
スタートからなかなかの本降りです。
とは言え、たかが約100km、あっという間に到着です。
この日はゆっくりのんびり過ごし、翌16日からの過酷なライドに備えました。
さて16日、この日の内に京都まで移動するのはさすがに無理。
この日のゴールを約470km先の新潟に設定して、朝8時に小雨の降る安比高原をスタートです。
盛岡、一ノ関、仙台と雨の中黙々と東北道を南下しますが雨は一向に止みません。
止むどころか時折激しく降りさえします。
更には仙台を超えた辺りから、ついにお盆の帰省渋滞発生です。
表示は「断続渋滞。ここから70km。」
…絶望です。
この頃から頭の中にはブルースが流れ始めます。
ロックでもジャズでもないんです。
ブルースなんです。
見てください、この体たらくな写真を。
もうカッコよく撮ろうとか、そういう気力は微塵も有りません。
雨と渋滞を頭の中に流れるブルースを聴きながら、ただ淡々と進んで行きます。
記憶などほとんど有りません。
気が付いたら新潟まで100kmを切っている福島県の磐梯山SA。
しかも新潟方面には太陽が!
そして走る事更に1時間半。
ついに新潟の宿に到着です。
せっかく新潟まで来たのでおいしい地酒にありつこうと、
クタクタに疲れ切った体にムチを打ちホテルの外へ繰り出しました。
適当に雰囲気だけで選んだ小料理屋で新潟の美味しい魚と日本酒をいただきましたが、
酔いと疲労で早い時間に撃沈です…。
17日の朝、雨音で目が覚めました。
この日も朝から頭の中にはブルースが流れます。
とは言え3日連続の雨なので、もう完全に開き直って走るのみです。
朝8時にホテルを出発。
ゴールは約540km先の京都のホテルです。
雨は降り続いているものの、幸いなのは北陸自動車道は新しく路面がキレイで
しかも交通量が少ない(笑)
おかげであまり他の車の走行や轍(わだち)など、ほとんど気にならないのです。
それと北陸独特のトンネルの多い地形のおかげで、雨でも思っていたより快適に走れます。
雨の中うっすらと見える日本海も、少し気分を良くしてくれます。
しかしこの後、写真はほとんど撮っていません。
撮る気力さえも、走る気力に回そうという魂胆です。
琵琶湖を超えた辺りでようやく雨があがり、3日ぶりに太陽と再会。
頭の中に流れていた「レイニーブルース」も終演です。
そして、またまた体が幽体離脱寸前になった午後6時。
無事に京都市内の宿に到着です。
その後、京都の友人と合流し、久しぶりの再会に酒も進みつつ、
この日はホテルに戻った後、ついにシャワーすら浴びる事なく力尽きたのでありました。
ね、何も起こらないでしょ。
次回「東北・北陸・近畿ツーリング(京都・三重編)」に続く。
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