2021年8月26日木曜日

グラスサイン制作にチャレンジ!(その4)

オリジナルで制作したグラスサインにせっかくなのでフレームも作ることにしました。もちろん作ったことはないので、YouTubeなど見て猛勉強です。





まずは木材を斜め45度に切れるガイドツールを使いながら、木材を切っていきます。しっかり45度に切っておかないと、組んだ時にフレームに隙間ができて強度が下がったり歪んだりしてしまいます。




次に電動トリマーを使用して、ガラスをはめる窪みや飾りなどを彫っていきます。



切り終わった木材がこちら。トリマーのビットと呼ばれるドリルのような先端パーツを替えることで、このような綺麗なモールドを彫ることが出来るのです。



パーツに木工用ボンドを塗り、ベルトクランプを使ってフレームを固定して、接着を待ちます。



乾いたらフレームの強度を上げるため、裏側からタッカーを使って大きなホチキスを打ち込みます。



そして、裏板を抑える「トンボ」と呼ばれるパーツを取り付けます。



とりあえずこれでフレームの形は完成したので、塗装の作業に移ります。



使用したのは水性のウレタンニス。匂いも少なく水道で刷毛など洗浄できるので非常に作業が楽です。



塗り上がりがこちら。

そして、グラスサインをはめてみると…。



一気に雰囲気が良くなりました!

これにて初めての本格グラスサイン制作は完了です!

実はほぼ同じデザインですが、違う技巧を使い制作を進めていたものもあるので、次回はそちらの制作過程を紹介していきます。

2021年8月16日月曜日

グラスサイン制作にチャレンジ!(その3)

ガラスのグルーチッピング作業が済んだので、次はペイント作業とギルディングです。
まずはマスキングしてのペイント作業。



黒いマスキングに黒いペイントなので分かりづらいですが、ペイント後、マスキングを剥がしている場面です。



するとこんな感じに、マスキングされていた文字の部分がはっきり見えるようになりました。ガラスの縁もブラックでペイントしました。


次はギルディング作業です。



ここで以前作ったギルダーズパッドが登場します。



リーフ(箔)を貼りたい場所にゼラチンを溶かしたお湯を塗り、専用のブラシを使ってリーフを貼っていきます。



今回、ミラーになる部分にはシルバーリーフ(銀箔)を使用しました。



裏側全体に貼り終わりました。



表から見るとこんな感じ。

シルバーリーフを貼った場所にはシワや欠け、汚れのようなものが見えます。色々調べた結果、シルバーリーフはゴールドリーフに比べ厚さがあり、必ずこのような見え方になるようです。
しかし、これはこれでアンティークなミラーの制作方法として存在するようなので、このままでいくことにしました。

ガラスを完全にミラー化するには「銀鏡反応」という化学反応を利用するようですが、溶剤の入手や設備の問題で今回は諦めました。いつかやってみたい技法の一つです。

これで一旦ガラスの作業は終了です。

次はフレーム作りに着手!

2021年8月8日日曜日

グラスサイン制作にチャレンジ!(その2)

 ガラスのサンドブラスト加工が済んだので、グルーチッピング作業を開始します。

以前にも書きましたが「グルーチッピング」とは膠(にかわ)を溶かしてガラス表面に塗布して、乾く際の縮みを利用してガラスの表面を薄く割る手法のことです。


まずは膠が均等に広がるようにガラスの水平を取ります。


次にグルーを湯煎します。70℃を超えるとグルーの性質が変わってしまうので温度に気をつけながら溶かします。


ガラス表面に溶けたグルーを塗っていきます。



今回用に作った折りたたみ式の乾燥ブースです。300円で購入した養生プラ段とヤフオクで1000円で購入したコタツのヒーターユニットを組み合わせて作ってみました。見た目はかなりアレですが、使わない時はテープを剥がして薄く折り畳み収納出来る憎いヤツ。コタツのヒーターユニットは温度も変更できるのでかなり便利です。



ブースで一晩乾燥させるとこんな感じでグルーが割れていますが、念の為2日間ほど乾燥させました。



1回目のグルーチッピングの結果がこちら。
割れの少ない箇所が見受けられたので、再度グルーチッピングをすることにしました。



2回目用のマスキングです。



2回目のグルーチッピングが終わり、表面に残った余分なグルーを水分でしっかり取り除きます。



こちらがグルーチッピングを2回施した状態です。


1回目では割れていなかった箇所が、しっかり割れているのでこれでグルーチッピング作業は終了とします。


次はギルディング作業へと移ります。

2021年7月31日土曜日

グラスサイン制作にチャレンジ!(その1)

サインペインティングにハマった流れで、昨年のステイホーム期間中からグラスサインの制作に興味が湧いていました。どうせやるならしっかりとした作品作りをしながら学んでいけばいいじゃないか?と思い立ち、大きな作品を作ることにしました。

まずはデザイン制作から。



文字周りの装飾デザインはイギリスの有名なグラスサインアーティスト・David Smith氏のデザインを拝借。模写は学びの基本です!(すみません)
それ以外の文字はオリジナルでデザインしました。
ちなみにデザインは実家の会社向けです。どうやら創業80周年らしいので、そのお祝いも兼ねて練習台になってもらいます。(笑)

点々としたノイズが入っている部分はグルーチッピング加工、黒い部分はペイント、金色は金箔をウォーターギルディング、グレーは銀箔をウォーターギルディングを施す計画です。



買ったばかりのカッティングプロッターが大活躍です。
凝ったデザイン案なのでマスキング作業も想像以上に手間がかかります。



カッティングプロッターで出力したマスキングを貼った状態がこちら。マスキングがされていない場所が、グルーチッピング加工する範囲です。
今回使用するのは厚さ5mm、幅300mm×高さ800mmサイズのガラス。結構な大きさです。しかも安くないお値段、失敗するわけにはいきません。

マスキングが終わったところで、サンドブラストをかけてもらいます。この作業は機械を持っているペイント業の友人に作業してもらいました。写真を撮り忘れていましたが、ガラスの透明な部分がサンドブラストで削られ白く濁ったような感じになります。
これでグルーチッピングの準備が完了です。

さて次回はグルーチッピング作業!

2021年6月27日日曜日

ギルダーズパッド(Gilder's Pad)を自作してみた。

気がつけば1月以来の更新です。
ちょっとバタバタした半年間を過ごしておりましたが、またのんびり更新して行こうかと思っています。

久しぶりに更新はかなりマニアックなネタになりそうです。
タイトルにあるように「ギルダーズパッド(Gilder's Pad)」を自作してみました。
「ギルダーズパッド」って何?って思うでしょうが、
ざっくり言ってしまえば、金箔銀箔を貼る際に使う作業台のようなものです。
日本語では「箔切り台」と言うようです。
ここのところハマっているガラスサインの製作時には必ず必要になる道具の一つなのです。

まずは完成形からお見せします。



恐らく見たこともないと思いますが、このような台に金箔などの金属箔を乗せ、表面を整えたり、ナイフで切ったりする時に使う道具なのです。
僕もこの道具の存在を知ったのは、サインペインティングに興味を持ってからです。(笑)



必要な材料ですが、200mm×150mm程度の板、それより一回りほど大きなサイズの革、
キルト芯、椅子などに使う装飾用鋲、木工用ボンドを用意します。
私の場合は家にあった板と革の端材を利用したので、新たに買い揃えた材料費は1500円ほどでした。



まずは板を200mm×150mm程度に切ります。



その上にキルト芯を折り畳みながら厚めに乗せます。



一旦、革をキルト芯の乗った板の上に乗せサイズを図り、カットする目安の線を引いていきます。その後、不要な部分をハサミでカットします。
途中で気づきましたが、ガイドの線はこの面ではなく内側に来る面に描くべきでした。



角から鋲で革を固定していきます。
革はラフアウトと呼ばれる起毛した裏側を使います。



バランスよく鋲で革を固定し、



余った部分を底に貼り付け完成です。


実際には、箔をこのように革の上に乗せ、ナイフを使って箔を切ります。
箔が張り付くの革の凸凹が抑え、扱いづらい箔を簡単に切ることができるようになります。
購入すると1万円ほどするギルダーズパッドを1500円で作ることができました。

これを使って作った作品は、次回から紹介したいと思います。

2021年1月28日木曜日

「H.R.GIGER×SORAYAMA」展


先日、渋谷のパルコで開催されていた「H.R.GIGER×SORAYAMA」展に行ってきました。H・R・ギーガーと空山基の夢のようなコラボ展覧会です!

H・R・ギーガーといえば映画「エイリアン」でエイリアンをデザインしたことで有名なスイスの画家。非常の独特なダークな世界観が特徴です。
一方の空山基は人体と機械の融合美を追求したイラスト「セクシーロボット」シリーズが有名で、ソニーの「初代AIBO」をデザインした事でも知られています。



大のSF好きのおいらにとってこの2名は間違いなく「大巨匠」。この巨匠の作品、映画や雑誌、CMなどではよく目にしますが、なかなか原画や彫刻などの実物を目にする機会はほぼありません。
そんな貴重な機会を逃すわけにはいきません!



入り口から圧巻です!
H・R・ギーガーが製作した「エイリアン」の像です。大きさもさることながら、そのディテールに息を呑みます。



その横には空山基の「セクシーロボット」の像が。
絵でも美しいのに、立体になるとその美しさはさらに輝きます。



こちらはギーガーデザインの椅子。これもずっと見たいと思っていた逸品。本物の迫力に圧倒されます。



こちらは「セクシーロボット」の立像。
背景のギーガーの原画と非常にマッチしています。



こちらはギーガーの原画。かなり細部までエアブラシで書き込まれています。



空山氏の原画です。とにかく質感の表現が異次元です。



目を凝らすと、鉛筆の線、水彩の筆跡、エアブラシとその制作の手順が見えてきます。
圧倒的な描画力です。

見た目全く違う表現でありながらも、生命体と機械の融合が描かれた二人の巨匠の世界観。美しく、おぞましく、妖艶。

展示されている作品の数はそれほど多くはなかったのですが、なかなかお目にかかることのできない両氏の作品が同時に見られるファンにとっては嬉しい限りのレアな展覧会です。

東京での開催は終わってしまいましたが、2021年1月23日(土)から2月7日(日)までの期間、大阪・心斎橋パルコのパルコイベントホールにて開催されているようです。
見逃した方、関西方面の方は是非!

他の作品はここをクリック。

2021年1月23日土曜日

年末年始の山籠り・スノボ編

ずっと山籠りしていた訳ですが、もちろんスノーボード もしっかり楽しみました。
と言いたいところですが、この年末年始はの冷え込みは本当に強烈で、スノーボードを楽しむには非常に厳しいコンディションが続きました。



天気予報に表示される最低気温は軒並み-15℃〜-18℃!日中の最高気温も-7℃とか、常軌を逸したかのような気温が続きました。この気温にさらに強風と降雪のダメ押しと言う完全無敵の冬将軍です。


それでもなんとか、滞在10日間の内3度ほどゲレンデに出撃はしてきました。

安比高原スキー場ではしっかりと感染対策が取られていました。建物の入り口と出口はしっかりと分けられ、食堂にはパーテーション。リフトも間隔を開けて座ったり、グループ以外の相乗りを禁止したりと、出来ることは全て対処していると言う感じでした。



しかしコロナの影響は確実にスキー場の集客に大きな影を落としています。見ての通り、ガラガラです。もちろんメインのコースに行けばそれなりの人数が滑っていますが、それでも例年の人数と比べ物にならないほど空いています。
「コース貸切じゃん!」と喜んでいいのか悪いのか…。大好きなスキー場の今後が非常に心配になってしまします。


さて、肝心のスノボは12月30日と1月1日に滑ったのですが、思い出すのは「寒い!とにかく寒い!」と言う、どうしようもない感想だけです。(笑)
極低温のおかげで雪質自体は極上サラサラパウダーなのですが、とにかく寒くて心が折れます。手足の指先はキンキンに冷えて、頭に浮かぶのは「下山」の二文字のみ。
また毎日雪が降るので圧雪が追いつかず、雪面はかなり凸凹状態。寒さと凸凹の深い雪に体力はあっという間に奪われてしまいました。
この両日はおそらく1時間半程度で下山したはずです。



3回目の1月5日の出撃時、ようやく常識的な気温(それでも-5℃程度)に。良いコンディションの中、長めに滑ることができ十分楽しむことができました。

今回の滞在中は、ほぼ毎日雪が降り続き、残念ながら太陽の姿をほぼ見ることはありませんでした。
ただ、雪はトップシーズン並みに豊富に積もったので、今シーズンは自分自身のコロナ対策もしっかりした上で、また滑りに来ようと思っています。